Love Song~to The SKY~



「村井さん・・・。好き・・・ッ」

 
 しゃっくり交じりの声で聞こえるかわからないほどの小さな声で言った。


「どうすればいいか・・・わからないの。村井さんとは、お友達として、仲良くできるだけで、幸せなんだって、心から思ってます。それだけでがまんしなくちゃとも・・・」


「うん・・・」

 
 村井さんは、ゆっくりあたしを包み込むように、優しく背中に手をまわしてくれ、しゃっくりを落ち着けるように、さすってくれた。



「でも・・・仲良くすればするほど、自分がわがままになっていく・・・村井さんがほしいって、心が叫んでる。それで、絶対かなわないことにも気づいて、また切なくなって・・・苦しくて」


「うん・・・うん・・・」


 村井さんは何も言わず、うん、うんとうなずいてくれて、背中にあった手は、頭に移動して、ずっと、頭をなでてくれた。



「村井さんも・・・まだ元カノさんに対してこんな気持ちでいるってことも、わかっています・・・」


 今日の話した内容の中でも、大半がそんな話だった。


 だからあたしは、村井さんの気持ちを痛いほどわかっている。


 
 それでも、こんな気持ちになってしまう・・・。



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