Love Song~to The SKY~



 そのメールの後、純から会えない?
 と言われ、駅の喫茶店で待ち合わせをした。


 重いスクールバッグを片手に、
 小走りで向かう。


 きっと、すごくにやにやしてたと思う。



『入口入ってちょっと奥行ったとこに座ってるから!』


 そう純からメールがきたのは、
 あたしが少し喫茶店から離れたところにいた時。

 さらに足取りは早まり、純にはやく会いたい衝動にかられる。


―チリンチリーン――

 喫茶店の来客を知らせる涼しげな音。

 店に入り少し進むと、席に座り、本のきっと呼んでいただろうページを右手の親ゆびで開いたまんまの純があたしに気づき、大好きな笑顔で軽く左手を上にあげた。




< 266 / 335 >

この作品をシェア

pagetop