Love Song~to The SKY~




「明日は、初詣にでも行こうか」

「そうしよ!」

 あたしたちは、ちゃんと付き合って2か月たった。


 準彼女の時を合わせれば、もっともっと長いけど。


 高校に入って、いろんなことがあったな。


 カイトを好きになって、カイトもあたしを好きになって、友達と喧嘩して・・・。


 純のことを好きになって、すぐに失恋して、立石さんと付き合って。

 

「いろいろあったなあ・・・」


 ぼそっとつぶやく。

「なんかいった?鈴」

「ううん、なんでもない」


 
 なんだか急に甘えたくなって、純の腕にひっつく。

「どしたの?」

 純が優しい顔して聞いてくる。

「ちょっと寒いなって」

 なんて、分かりやすい嘘。


 純はクスって笑って、あたしを抱きしめた。

「こうすれば、あったかいっしょ?」
 
「うん、あったかい・・・」


 自然と目が合うふたり。
 その距離は縮み、そっと二人の唇が重なる。

 今年最後のテレビ番組にも目をくれず、あたしと純はただ夢中でキスをした。


 ともに過ごせないさみしさを打ち消すように・・・。



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