Love Song~to The SKY~
あっという間に時間になってしまい、あたしは家に帰らなくちゃいけなくなった。
「もうこんな時間か・・・」
あたしはさみしい気持ちに気づいてほしくてうつむき気味に言う。
「そんな顔すんなって」
純はあたしの頭に手を置きくしゃくしゃ~って感じでなでる。
純のこの少し雑だけど、愛が伝わってくる、髪の毛のなで方が好きだった・・・。
「送るよ」
そう言って純はあたしの家に向かって歩き出す。
今日はご家族が車を使ってるから、歩き。
寒い・・・。
でも、長く純と入れるからいい。
強く手を握り合いながらゆっくり歩く。
その時・・・。
――――――――シン、シン・・・―――
そんな音が合いそうなくらいに静かに、雪が降り出した。
「純、雪が降ってきた。寒いわけだね」
「今年最後の日に、なんだか、さよならいってるみたいだね」
「ね・・・」
――――――――――
家に着くと、手を離し、玄関の前に行ったら純のほうを振り向く。
純とバイバイするときのパターン。
そうするといつも純は笑って手を振りながらあたしが家に入るまで見送ってくれる。
「純、気をつけてね」
「わかってる。また明日。風邪引くなよ」