Love Song~to The SKY~
「2名様、お待たせしました」
お腹がぺこぺこなあたしたちは待ってましたと言わんばかりに店員さんの後をひよこのように着いていった。
「なんにするー?おすすめはチキンカレーかチーズカレー!」
写真のついてない文字だけのメニューを少し遠目で眺めてる。
レストランとかで向かいに座ってメニューを眺める時間、意外と好きだったりする。
いつもは見上げてばかりいる純の顔が、この時だけは少し上から見えるから。純の大きな瞳が長いまつげで隠れてる様子が。
好きで、好きで、好きで…
「俺、チーズにしよっかなー!」
「あ、じゃぁあたしはチキンにしよ!」
あたしがそういうと純はいたずらな顔であたしの顔を覗き込んできた。
「…なに?」
「俺が鈴のおすすめのどっちかにしたら絶対少しもらおーと思ってただろ」
純は人差し指であたしの唇を軽くつんとして同時に近かった顔が離れていった。
「な!そ、そんなことないもん!」
…正直図星(笑)
恥ずかしいけど、でもこうやって少しずつお互いの考えてることがわかっていったりすることに、大きな喜びを感じるの。
大好きだよ、純。
「またまたぁ~素直になれよ~!」
純が笑顔でからかってくる。
あたしはしぶしぶ正直になり、無事純からチーズカレーを少しもらえた。
お腹いっぱいになったところで、お店をでることになったけれど、混んでるので、あたしたちはそのまま純の家に行くことになった。