Love Song~to The SKY~
「カイトくん・・・」
抱きしめられた状態のまま、カイトくんは続けた。
「ごめん、教室での、和泉達の会話聞いてたんだ。和泉が、バイト先の人が好きなのも知ってる・・・。でも、それでも、好きなんだよ。俺、バイト先の人なんかに、和泉をとられるのは嫌なんだ・・・」
そんな・・・。
あたしは、少し力の弱まったカイトくんの体を、ゆっくり離した。
「カイトくん」
あたしの声を遮るように、今度は大きな声で、話した。
「俺じゃだめなのか?」
怒ってるみたいな声なのに、すごく悲しそうにカイトくんは聞いてきた。