ありがとう…

蒔絵

「大丈夫?」


「さっきより良くなった…」


私は近くの薬局で消毒液とガーゼとテープを買ってきて


手当をした


「帰る?」


「やだ!買い物行く!」

そんなに買い物したいんだ…


まぁ、久しぶりの2人での買い物だもんねぇ


「でも…」


「行くよ!」


あわわわ


蒔絵は私の手をすごい力で引いてく


「これどう?」


ケガしたこと忘れるくらい元気だなぁ


「うーん、要、香水なんかするかなー?」


「するかどうかじゃなくて、させられるかさせられないかの問題なの!」


ええぇぇ…!


強制なんだ…


「これで決まり!」


あーあ


香水にしちゃった…


しかも、もう買ってるし


蒔絵って決めたらやるって子だからなぁ


「なつは何にするの?」


私が選んだのは…


「はー?ぬいぐるみー?」


「うん。だって、要の部屋ぬいぐるみいっぱいだから…」


「だからって……ま、いいんじゃない?なつっぽくて」


「じゃぁ、買ってくるね」


「あいー」


それから私たちは洋服に小物を見て回った


「あー重い!」


「買いすぎ…」


蒔絵の手には4つの紙袋がある


私は1つ


蒔絵、買いすぎだよ


思った通り、蒔絵は帰り道、重い重いと連呼してた
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