ありがとう…

誕生日

「ありがとおー」


要の誕生日、私たちは要の家に押しかけて誕生日会を開いた


サプライズだったから要はすごく驚いてた


サプライズをしようって言い出したのは私。


蒔絵は最後まで反対だった


理由はめんどくさいから


そして、お金がもったいないから


だそうです。


最終的には私に負けて開くことになったけど


「しょうがないからプレゼントあげるよ」


照れ屋だなぁ、蒔絵


「おお!なんだろー」


「見てみろー」


「あん?なんだ、香水かよー」


「なんだとはなんだこのやろー」


ふふ…


要も照れ屋だなぁ


ふと、要が私を見た


「夏樹は?プレゼントないの?」


「ない」


「えーーー!! 」


あぁ、


私も照れ屋だな


「ウソウソ、あるよ」


「おお!サンキュー」


要が袋を開けた


開けた瞬間、要の目が輝いた


「おおーーーー!クマのぬいぐるみじゃーん!」


予想以上に喜んでくれた


「あんた高2になってまでクマのぬいぐるみってどうなのよ」


「いいだろー好きなんだから!」


「うわ、きもー」


「キモイとかゆうなー!」


要が蒔絵の首を後ろからしめた


《ドキッ》


あ、何かやだ…


こんなに密着して…


「やだ…」


気づいたらこの言葉が口から出てた。


2人が不思議そうな目で見る


「どした?」


「ううん…なんにもない。ごめんね」


笑ってるけど、本当は結構キツい


でも、そんなこと言えなかった









< 24 / 80 >

この作品をシェア

pagetop