ありがとう…
放課後、私たちは視聴覚室で話してた
「こはるちゃん!すごいねー」
佳燐ちゃんがこはるちゃんに抱きついてそう言った
「何が?私すごいことしてないよー」
「だって、あの村野さんたちに真っ正面から向き合うなんてさー」
佳燐ちゃんは、こはるちゃんから離れて黒板に絵を書き始めた
「ま、一件落着かな」
京ちゃんがそう言うと、みんなが自由に話し始めた
こういうときに何も聞かないのがみんなのいいとこなんだなー
この人たちと仲良くなってよかったと思った
こはるちゃんも、楽しそうに笑ってる
こうやって笑える日が来るなんて
本当、前は思いもしなかったな…
要が、蒔絵が、私のためにいろいろしてくれたから
私は今日も生きてるんだ