ありがとう…
それから1時間くらいたったと思う


誉くんは 本当に厳しかった


私と冠司くんは、誉くんに教わった


佳燐ちゃん、蒔絵、要は京ちゃんに教わってた


「お前はどこまでバカなんだ?!」


「だって、分かんないんだもん」


「はぁ…お前本当に毎日勉強してんのか?」


「してるよ!ちゃんとしてる!」


「なら、もっとできるようになれ」


「いじわる」


「Sと言ってくれ」


「同じじゃん」


私と誉くんのこんな会話を私の隣でニコニコしながら聞いていた冠司くんのノートはきれいなほど真っ白。


まるで新品みたい


誉くんは冠司くんのノートを見ながらため息をついた


「冠司、お前は夏樹よりバカだ」


冠司くんはまだニコニコしながら誉くんを見つめれる


でも、その目は笑っていなかった


「誉は天才だなー」


「何で怒ってるんだ?」


えぇー!これ怒ってるの?


「だって、夏樹ちゃんと楽しそうに話してるから」


「楽しそうじゃないだろ、どう見ても」


「俺だってそんなに夏樹ちゃんと話したことねぇぞー」


「とにかく勉強しろ」


「あ!逃げたな誉!」


なんか以外だな


誉くんと冠司くんって仲いいんだ


そのまま、勉強は進まなかった。


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