先生が教えてくれた事



どうしよう…。


何て返事をすればいいの。


黙って俯いていると、健司が抱きしめてきた。


「返事、ゆっくりでいいから」


「う、うん…」


と、その時だった。


「先生~。途中まで一緒に帰ろ~」


女子生徒の高い声がして、次の瞬間、先生がやって来た。


「あっ…」


「うわっ、センセー!」


健司は、慌てて私から離れる。


でも、先生は固まった様に、その場に立ち尽くしていた。




< 103 / 151 >

この作品をシェア

pagetop