先生が教えてくれた事



「美月。やっと見つけた」


そこには、懐かしい先生が立っていた。


「先生・・・何でここが・・・?」


優しく微笑む先生の笑顔は、少しも変わらない。


「見つけるのに、2ヶ月かかったけどな」


「先生・・・」


「もう、先生じゃないよ。美月、一緒に帰ろう」


ゆっくり差し出された手を、私は恐る恐る握る。


「どこか新しい場所で、少しずつやり直していこう。美月、もう離さないからな」


そう言うと、先生は私を引っ張り、抱きしめた。


「うん・・・。私、先生となら、どんな事でも頑張れるから」



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