先生が教えてくれた事
「先生、私帰りたくない」
「え?何言ってんだよ。ダメだろ」
「でも・・・」
だって、せっかく楽しかったのに、またあの一人寂しい家に帰るなんて嫌だ。
「何で、帰りたくないんだ?」
しばらく俯いて黙っていると、先生が優しく頭を撫でてくれた。
「あのな、美月。お前は未成年で、オレの教え子なんだ。理由も無しに泊めるわけにはいかないだろ?」
「うん・・・」
それは当たり前よね。
先生なら、私が帰りたくない理由を言っても、受け止めてくれるかな?
「先生、実はね。私の両親って、お互いに不倫してるの」