先生が教えてくれた事
「ちょっと、お手洗いに行ってくるね」
しばらく、教室を出ていよう。
先生と同じ空間にいると、妙に意識してしまうから。
「はぁ~」
一人、階段に座り、ため息をつく。
屋上に繋がるここは、人気のない静かな場所。
ちょっと一人きりになりたい時には、ピッタリなんだよね。
両手で顔を覆ってた時だった。
「どうした?気分でも悪いのか?」
その声に驚いて顔をあげる。
そこには、心配そうに私を見つめる先生がいた。