先生が教えてくれた事
無表情で、冷たく言い放つ様に、お母さんは言った。
「え?離婚って…」
体裁の為だけに、今までしなかったのに。
「お父さんの愛人が、妊娠したんですって。もう縁を切るから」
「に、妊娠!?」
そんなに、話しが大きくなってたなんて。
すると、それまで黙っていたお父さんが、私に通帳を投げてきた。
「これに、美月が大学出るまでのお金が入ってる。これで生きていけ」
「は?どういう事?」
混乱する私を無視して、お父さんは小さなカバンを持ち、家を出て行った。