先生が教えてくれた事



「あっ、先生…。待って」


思わず、体を起こしてしまった。


「ごめん。突然過ぎたな」


我に返った様に、先生は慌てて私から離れる。


「違うの!嬉しいの…。嬉しいんだけど…」


「だけど?」


ゆっくりと先生を見つめて、私は言った。


「私、初めてじゃないんだよ?それでもいい?」


すると、先生は少し眉毛を下げて笑った。


「何で、そんな事気にするんだよ。オレは何とも思わないよ」




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