恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
って――――
一番素直じゃねぇのは…俺か。
『あ、ごめん!親父からメール入ってきて、仕事でトラブルあったみたいなんだ』
『えっ?マジ?』
『大丈夫なの〜?』
素直になれなくて。
嘘をついてまで。
『いや、大丈夫じゃないっぽい。ゴメン俺、先帰るわ!』
『マジかよおい』
『えっ、タク本気?』
『だって仕事だし、仕方ねぇだろ。また連絡するし近々飲もうぜ』
じゃあな―――と、
俺は席を立って。
適当に金を置くと、慌てた素振りで居酒屋を足早に出ていった。