恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
『もしもし翔?』
『あー、タク?今着信通知見たよ。ゴメンな、ずっとバイト中だったんだ』
『えっ?バイトってお前、土曜の夜はバイト入れてないんじゃなかった?』
『あぁ、ちょっと今居酒屋と工事現場の交通誘導のバイトを掛け持ちしててさ』
『掛け持ち?何でまた』
『いや、まぁ…それがさ…』
翔はそう言うと―――
電話越しに、その理由とか目的とやらを俺に色々話してくれて。
『そっか…。まぁそれ聞いて安心したよ』
『えっ?』
『いや、とりあえずさ、頑張れよ』
『おー、サンキュ。色々心配かけて悪かったな』
『気にすんなよ、友達だろ』
『ハハッそうだな』
そして電話を切った俺は、なんだかホッと胸を撫で下ろした。
翔達は…多分大丈夫だ。
心配してたけど、翔はちゃんとミチのことを想ってるし。
じゃなきゃさ…