恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
『昔はそうだったな』
『昔って…まだつい最近の話じゃん。だってナオ達、高校卒業する頃とかもうまくいってたでしょ?』
『まぁ…それなりね』
『じゃあ何で?そんなに簡単に…好きな気持ちって変わっちゃうの?』
マナがそう言って、目の前から俺をジッと見つめる。
『簡単に変わったわけじゃねーよ。卒業してから…色々あったんだ。毎日ケンカばっかだったし…』
『そうなんだ……』
あぁ…と、俺は小さく頷いて。
綾乃と別れた日のことをふと思い出した。
『俺達もう無理だよ……別れた方がいいと思う』
まさか俺の方からあんなことを言うなんて…
あの時まで思ってもみなかった。
だけど……
好きで好きで。
めちゃくちゃ大事に思ってた綾乃に…
俺はあの時、確かにそう言ったんだよな。