恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
『ま、何があったのかは聞かないけどさ。まぁ今日は飲もうよ!私も学校とバイトでストレス溜まっててさぁ』
『へっ?あぁ…そうだな』
ハッと我に返って。
マナにそう言葉を返した。
『でね、その店長がまたムカつくわけよ』
『あぁ、さっきのバイトの話の続き?』
『そうそう、でね』
マナはそう言うと、ジョッキで生ビールをグイグイ飲みながら、俺に話を続ける。
こいつは昔っから変わらないよな。
元気で、自由で、マジでよく喋る。
それに…虫とか平気で触れちゃうくらい強かったっけ…
でも――――あの日。
二年前の夏。
俺に告白してきた時のマナは…完全に女だった。
それにあの時の泣き顔は…
二年経った今でもハッキリと覚えてる。
もし……
もしあの時マナと……
なーんてな。
いまさらそんなこと考えても意味ねーけど。