恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
『お疲れさん!しかし今日までよく働いたなぁ。毎日暑かっただろ』
そう言って手渡された茶封筒を見つめると、俺は無理矢理笑顔を作って見せた。
『マジきつかったけど、楽しかったっす。色々ありがとうございました』
そして事務所をあとにした俺は、ゆっくりと夜道を自転車で走り出した。
なんかあっという間だったよな…
掛け持ちで続けていた工事現場のバイト。
それも今日で、最後だった。
手にした金は、まだ中身を確認してはいないけど、多分11万位はあるはずで。
この金を手に入れるために……
めちゃくちゃ疲れてても、眠くても…
毎日毎日、工事現場の前で汗をかきながら必死で交通誘導をしてた。