恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
「待ってる」
「えっ?」
「あの河川敷で…来るまで待ってる」
もう、逃げない。
ちゃんと会って伝えたい。
伝わらないなら
伝わるまで、伝えたい。
「ごめん…行けない」
それでもいい。
「…でも待ってるから」
もし、来なかったとしても。
それでも…待つから。
「ごめん、ミチ…行け」
「じゃあね」
翔の言葉を遮るようにそう言うと、あたしは迷うことなく自転車を走らせた。
翔は本当に来ないかもしれない。
だけど、来てくれた時は、もう一度ちゃんと言おう。
「翔が好き」
それだけが…全てだから。