恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
「鏡で見てみろよ自分の顔」
笑いながら俺がそう言うと、ミチが近寄ってきて。
「もう!うるさい!」
そう言いながら加減もせずに俺の肩をバシッと叩いた。
「いってーー!お前本当に女か?」
「はぁー!?」
「アハハッ、ほんとあんた達バカっぽーい」
俺たちのくだらないやりとりを見ていたマナは、ケラケラ笑いながらお腹を抱えていた。
「お前も十分バカっぽいぞ?つーかスッピンか?ったく…お前ら色気ゼロだな」
「はい⁉」
マナはジロッと睨みをきかせ、俺に近付いてくる。
やっべ。
こいつも結構力強いんだよ。
そう思いながら俺が苦笑いで後ずさりしていると、ひょいっと後ろにミチが回った。
近付いてくるマナ。
後ろにいるミチ。
俺、完全にピンチ。
「ちょっ、おい!やめっ!アハハハッ、ちょ、マジやめろって、アハハッ」
「色気ゼロってなんだなんだ!」
「本当の女ですけど?」
「アハハッ、わかっ、分かったって!アハハハッ、降参!俺の負け!」
前から後ろからわき腹をくすぐられ、俺はすぐさま敗北宣言をした。