恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜
『翔、今ひとり?』
『うん、ひとり。今S駅のホーム』
『そっか…』
『どしたんだよ?何かあった?』
何かあった?ってさ……
大アリだよ……
『ううん、別に。じゃあまた連絡するね』
『うん、分かった。じゃあな』
『ばいばい』
でもあたしは、何故か翔に言うことができなくて。
モヤモヤした気持ちのまま、電話を切ってしまっていた。
あたしのバカ!!
何で言えなかったの?
待ってたんだよって。
何で聞けなかったの?
あの子は誰なんだって。
怒ったってよかったじゃん。
だってあたし……
彼女なんだよ?