舞う姫と星の王子
校舎からはなんとかでることができたけど……
外は隙がないぐらい人でいっぱい……
今は校舎の影に隠れているけど、いつ見つかるかわからない状態……
「ねぇ、これからどこにいくの?」
行き先を聞いていなかった。
でもきっとそこは安全だ。
これ以上結衣に迷惑をかけたくはない……
「体育館の屋根の上♪」
「体育館の屋根の上~!!」
「そっ!あそこ立たなかったら下から全く見えないの!知ってる人なんていないしね!
しかもそこ、あたしの特等席なの!!
いままで誰にも見つかったことがないから安全だよ!!」
「でも……」
たしかに誰も、体育館の屋根の上にいるなんて考えないけどさ……
「よし!!また走るよ!!見つかったらとにかく走って逃げてね」
「う、うん……」