舞う姫と星の王子
「ねえ君、彼氏いんの?」
「いいえ、居ませんけど……瞬さんはいるんですか?」
「瞬でいいよ。長い付き合いになりそうだから……俺はいねぇよ」
「私のことも咲でいいです。それと面倒なんで敬語はなしにしましょう、ね!?」
「ああ、そうだな」
「瞬はどこの学校通ってんの?」
「俺は清南学園。咲は?」
「私は……藤沢学園……ってか学校近いね」
すげーこいつ!!お金持ちの集まる名門校だし……
しかもかなり頭のいいやつが通う学校だぜ……
ああ、でも清南学園もそうかあ……
「実際、咲は俺とのお見合いどう思ってるわけ?」
「私!?私は……パパとママが結婚してって言うなら従う……自分で決めなって言うなら、もう少し待ってみる……もう少し瞬とも居たいしね!」
ドキーーーン!!
オイ、それどういう意味だよ!?
「瞬はどうなの?」
オイ、俺冷静になれ!!!
「俺は……別に結婚とか深く考えないから……結婚なんてしても、しなくてもおなじだろうし」
「そっか~。それじゃあ運命の人はいないとか思っているタイプ!?」
咲が顔を覗き込んできた。
顔近すぎだろ!!ヤバイ暑い!!!
「お、俺は運命とか信じないから!!」
「私は運命はあると思うよ……運命は信じて待つものだと思うし……
……出来事でも人との出会いでも、すべてが運命なんだよ」
「こうやって瞬と会うのも運命だと思うし……」
こいつさっきから無意識に変なこと言ってやがる。
咲って天然だな……絶対に!