舞う姫と星の王子
倉庫内に響いた美希の声に私は立ち止まった。
「待ちなさいよ……ヒクッ……」
「ウチの総長をよくも……よくもこんなボロボロにしてくれたわね!!」
振り向くと美希が私に殴りかかってきていた。
よけることができず、私は美希の一発をくらった。
美希の目には涙がたまっていた。
私は地面に倒れこんだ。
すぐに美希が上に乗った。
「あんたなんか……あんたなんか……」
泣きじゃくってる美希を見て、私は何も言えなかった。
「ゴメンね。……美希……」
美希は驚いた顔をして私を見た。
私はこのとき言ってはいけない言葉を美希に言ってしまった。