舞う姫と星の王子
私たちは倉庫へ戻った。
「隆、毬亜の具合は?」
「ああ。意識は戻った。けど……ひどい怪我だ」
「あちこちにあざがあって……見ているだけで悲しくなるよ……」
「ほかは?」
「精神的なのがあるかもしれないって……」
「分かった。毬亜は私が見てるから、もう帰っていいよ。みんなにもそう伝えて」
私は龍に向かった。
中には毬亜がボーっと座っていた。
「毬亜?」
「…………」
「毬亜?大丈夫?」
「……っあ!!ゴ、ゴメン。ボーっとしてて……」
「はい、お茶」
「ありがと。咲は隆と違って優しいよ」
毬亜にお茶をあげて、隣に座った。
「宮田になんか聞かれた?」
「……うん……」
「舞姫のことを教えろ!って。でも、大丈夫!!何も話してないから!!」