【SPECIALLY-特別な存在-】
02*雨の日の運命*
*雨の日の運命*
だんだんあたしは
あの家にいるのが嫌になって
2人に気づかれないように
そっと外に出る...
でも決して家出をするわけではない
あの家が嫌いなのは事実だけど
ひとりで生きてゆく自信がないのも事実...
1人何も考えずに、ただ歩いていると
ポツっ、ポツ、ポツっっ...
ザザザザザアアアアアアアアーーーー
彩矢『うそっ、雨?』
傘を持ってこればよかったと少し後悔しながらも
まだあの家に戻りたくないと思い
雨宿りできる場所を探す...。
そして
ふと見つけた、小さな公園へ。
彩矢『...あ~ぁ...』
ダダダダダダダダダダダダー!!
彩矢『っ!!?』
急に、一人の男子がやってきた...
??『これやべぇなぁ..ん?君も雨宿り??』
彩矢『え、そうですけど...』
??『そっか^^じゃあ、隣いい??』
彩矢『あ、はい。どうぞ』
そのあと
長い沈黙が流れた...
10分後…
あれほど激しかった雨もすっかりやみ
そろそろ家も落ち着いただろうと思い、帰ることにした
少し気になり、横を見る。
あ...この人寝てたんだ。
だから、あんな静かに...
彼の肩は、さっきの雨でまだ少し濡れていた
彩矢『風邪ひいちゃうよ』
そっと、彼の肩に
あたしが着ていたパーカーをかけた..