【SPECIALLY-特別な存在-】
*大人の勝手*
何も考えずに歩いていた街を
ふと顔をあげて眺めてみる。
そこには、
平日ながらも学校帰りに
デートらしきものをするカップルが多く。
そのなかには、
大人もちょこちょこと混じり込んでいる
そこに見つけてしまった
彩矢『お...とう...さん?』
それは、まぎれもなく
あの、やさしいおとうさんだった。
彩矢『う...そ..でしょ?』
おとうさんは
あたしが知らない、お母さんではない女性と
あたしが見たこともない笑顔で
......女性と手をつないでいた。
大人はいつもこうだよ
自分の恋愛が思い通りに行かなかったら
他の人のほうに気持ちを置いて
イヤなことを避けていく...
でも、
逃げた場所にはない良いもの
自分の恋愛にあるからと言って、
どっちも欲張るんだ...
そして結局......みんなが傷つく