クロス・マインド
「困ったら…訪ねてらっしゃい。
ペリドットちゃんの事
気に入ったから…
何かしら力になってあげるわ。」

そう言って
ライが封筒を渡してくれた。

「嬉しいけど…
まだちょっとしか話してないのに
そこまで…」

戸惑っていると
ライは後ろに繋いでいた
馬を連れてくる。

「だって、気に入ったんだもの…
それとも、ペリドットちゃんは
私と親しくなるの嫌?」

ライがちょっと寂しそうに微笑む。
不覚にもドキッとしてしまい
顔が火照る。

「そんな…う、嬉しいよ。」

慌てて否定する。
すると、ライの笑みは戻り。

「まぁ、
遊びに来てちょうだいって事で?
また、会いましょう?」

颯爽と馬に乗ると手を振る。
オレもそれに応え。

「わかった。貰っておく。」

「帰り道、気を付けるのよ?
おやすみなさい。」

「おやすみ…ライも気を付けて。」

馬で駆けてくライを
手を振り見送った。

「しまった…
ローブ借りっぱ…」

気付いた時には
馬の足音も聞こえなくなっていた。

「会いに行くのは確定か…」

半分仕組まれた気がした。
貰った封筒を開き
中身を確認する。
一枚のカードが入っていて
ライのサインが書かれていた。





そして…





右端には『カーネリア王』の印。










えっ










えぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?










ライって…

王様なの!?





一瞬にして、目が覚めた。
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