クロス・マインド
言い争ってどれくらいかな…
結構たつよね?
流石に疲れたんだけど…
「キール様…街で小競り合いが。」
報告に来た部下に
そのくらい自分で解決しろと、
怖い笑みを送る。
効果はあったものの
泣きつかれたので仕方なく出向いた。
行ってみると状況は予想以上で
今にも暴動が起きそうな
雰囲気だった。
話を聞くとキッカケは些細なこと。
マラカイトからの移住者が
工場の五月蝿さに耐え兼ね苦情。
話が拗れ、広がり、今に至る。
まぁ……うちの連中も
血の気が多いからね。
でも…流石に解散させないと
本当に暴動になる。
それにアイツの手を惑わす…
大きな声を出そうと
息を吸った瞬間。
「ちょっと待った!!」
女の子の声が響き渡る。