クロス・マインド
オレは視線を合わせたままゆっくり手を伸ばして
封を受け取る。



「いつでもおいで。
待っているよ。」

「行くとは行ってない。」
「君は来てくれるよ。」

男は振り向き、去ろうとした。
ふと立ち止まり。



「そうそう…
怒った顔も可愛いけど…
私は君の笑った顔の方が
好きだね。」

振り向かずに言うと
そのまま人混みに消えていった。










男が見えなくなるまで
動けなかった。
封を握る手には力が入る。
「なん…だったんだ…?」
暫くして、封を開けると
一枚の紙が入っていた。



『この者の通行を許可する。
客人として出迎えよ。


ラピスラズリ王
セルフィーニ・レミル』














………やっぱり












…………ってか、何で?















えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
















ラピスラズリ王!?















あの人…

三人目の王様!?











何だか目眩がした。
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