クロス・マインド
その後は、偵察部隊に
彼女の行動を監視させ
随時報告をさせた。



彼女の事も気掛かりだが
砂嵐の壁…
それに関係してると睨んでいる
今のマラカイトにも
目を向ける必要がある。

砂漠の壁は監視を強化させ
マラカイトには信頼の置ける
部下を送った。

そして、今後の対策を
補佐と話し合っているのだが…










「で、お主はどうしたいのじゃ?」

主である私より
威張って席に座るのは
魔機戦争の時から私の
補助(と、言う名の命令)をする
ベリー・ミスト。
金色の長い髪と目は
神秘的な雰囲気を見せつけるも

「わしは早く寝たいのじゃ…
さっさと決めるぞ。」

性格に難がある。
私の部下のはずが
私をこきつかう。





ーーーコンコンーーー





「誰じゃ?」

「偵察部隊の者です。
例の女の件でご報告が。」
「入れ。」

ほら……私を無視して
勝手に入れる。
兵士の手には報告書らしき物が。
このままではベリーに
先を越されてしまう。
私は席から立ち上がると
兵士の元へ行く。

「ご苦労。報告書を頂こうか。」

報告書を受けとると
兵士を下がらせる。
椅子に戻ると笑みを浮かべる
ベリーの姿が。

「お主にしては随分と
仕事熱心だな?」

クスクス笑いながら紅茶を優雅に飲んでいた。

「失礼な…私はいつも
真面目に仕事している。


ベリーを無視して
報告書を見ることにした。
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