!戦いで人は成長する!
怒ったフリをして中に入ろうとして、
『ちょっと待てや!話は終わってねぇぞ!』と、言いながら門を潜った(くぐった)。

「やった!」と、心の中でガッツポーズをしたのも束の間、Rの鋭く伸びている爪が僕の肩を鷲掴み(わしづかみ)にしてきて、
『逃げるな!』
と、弓矢で射られたようにRの声が僕の耳を貫通した。

僕は観念して、
『分かったから、早く手を放してくれんか?痛くて涙が出そうや。』
と、言って外に出た。

鷲掴みにされたのでオッサンがテレビを観る時のように態度デカく、地面にゴロンと横になって、
『早く終わらせてくれよ!』
と、言うとRは、
『なんや!その態度は!心配したから話を聞こうとしとるんやろが!』
と、怒鳴り散らし、僕のケツを容赦なく蹴りあげた。

あまりの痛さに、
『痛てぇ~!お前、それでも女か!ケツにヒビがはいって二つに別れてもた。』
と、言って自分のお尻をなでた。

それを見ていたRがみんなの前で説教してきた。
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