！戦いで人は成長する！

それからみんなのうるさい声が徐々に聞こえてきたにもかかわらず、周りを見渡しても真っ暗のまま。
『お～い！みんなー！何処におるんや？』
と、叫んでも返事がなく何処からか声だけが聞こえてくる。

『もしかして…俺は死んだのか？』
と、呟くと、オデコに硬い物が当たった。

結構痛く、オデコを押えてしゃがみ込んだ。
気付けば目線の先に、うっすら足が見えた。
パッと顔を上げると、k君が立っていた。
『良かった～！生きとったんやなぁ。心配したで！足は？』
と、聞くと、k君は、
『ほらっ！結構ぉ怪我したけど、大丈夫や！』
そう言ってホラー映画に出てくる《ゾンビ》みたいな傷だらけの足をあげて見せてくれた。

僕は軽く鳥肌をたてながら、
『生きてて良かった。それにしても一体、何があったん？』
と、聞いた。
k君は目付きを変え、
『そんなことより時間がないねん！聞いてくれ。俺ん家の庭に一本大きな木があんねんけど、その下をほじくり返して《ある物》を取ってきてくれ！頼む！』
そう言って何処かへ走って行ってしまった。
僕の質問に答えぬまま。