!戦いで人は成長する!
k君がいなくなると、辺り一面光に覆われ、いきなり体が重くなった。
ゆっくり目を開けるとみんなが泣きながら僕を見ていた。

目を開けたのに誰も気付かなかったので、
『わんっ!』
と、大声で吠えてやった。

みんなは相当ビックリしたのか数秒、時間が止まったように物音一つ立てず、ピタッと動きを止めた。

この時の空気が嫌になり、
『なぁんだよ~。』
と、恐る恐る言ってみた。
すると、全員で泣きながら僕を囲み、体を触って、
『嘘じゃない!』
『生きてる?生きてる!』
『いや、お腹に石を置かな生きてるか分からん。』
ボソボソと話し始め、Kが漬け物石ぐらいの石を僕のお腹に乗っけてきた。

『俺で遊びやがって!』
と、怒鳴りながら石を片手で持ち上げ、川の方に力一杯投げ飛ばした。

それを見ていたみんなはやっと僕だという事に気付いてくれた。

僕はk君に話の続きをしようとし、僕の頭元に目をやった。

k君は足を僕の頭ギリギリに置いて寝ている。
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