!戦いで人は成長する!
道場に入ると、みんなが練習を中断して集まってきた。
別れの言葉を言うのに丁度いいと思い、
『えぇ~、まず…俺はスーパーの騒動で破門された。』
と、結論を先に話した。
それを聞いて後輩達は立上がり、僕を囲んで質問攻めにした。
『まぁ、落ち着いて最後まで話を聞けよ~…全員!整列っ!』
みんなをなだめて再び目の前に座らせた。
『みんなにそう言って貰えて嬉しい。俺だってまだまだ続けたいと思ってる。でも、俺を破門する代わりにお前らを続けさせてくれると約束したから…。そうですよね?館長!』
と、みんなに事情を話し、振り返って館長に目をやった。
館長は静かにうなずいた。
館長は僕が勝手に作った約束事を承諾した。
再びみんなに顔を向け、
『会えない訳じゃないからまた、会おう!』
と、言い残して荷物をまとめに行った。

普段着に着替えている時も荷物をまとめている時もずっと複数の泣き声が聞こえて寂しい気持ちが膨れた。
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