!戦いで人は成長する!
『始めっ!』
合図が出され、異例の戦いが始まった。

過去に一度だけ僕と同じく破門宣告を受け10人抜きを試みた奴がいたらしいのだが、体力・精神力的に保たず8人目で倒れた。

僕は昨日、電話でこの事を聞かされた。
正直、自分には関係ない話だった。
体力や精神力は道場内の誰よりも持っており、疲れすら感じた事はなかった。

現に1人目をパンチ一発でノックアウトした。
その後、2人目・3人目…と軽快に次々倒していき、二軍の奴らを全滅した。

残り4人。

ここから一気にレベルが上がる。

7人目はE。
Eと言えば、つい最近一軍に昇格したばかりだった。

試合が始まり、Eはこっちの出方をうかがっていた。
僕は前蹴りをすると見せかけて顔面を狙う変則蹴りで一発KOを狙った。
しかし、技を完璧に見切られカウンターで攻撃してきた。
あごを引き、その攻撃を間一髪でかわした。
こっちは10人抜きの目標を背負っている為、ここで倒れる訳にはいかなかった。
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