!戦いで人は成長する!
僕はHに攻撃を出させない事だけに集中し、蹴りとパンチのラッシュを仕掛けた。
Hは怯えた表情を隠そうと必死で作り笑いをしている。
コイツの歪んだ(ゆがんだ)根性を叩き直す為、さらに攻撃を強めた。
次第にガードしている腕や足が紫に変色し、腫れ上がってきている。
それでもHは作り笑いを止めようとしなかった。

僕は奴が強がって笑顔をみせ、
『余裕ぶっこいてるんだせ!かっこええやろ!』
と、思わしたい性格なのは長い事一緒に居て知っている。
だが、ヤるかヤられるかって時に余裕もないのに余裕ぶってるHのナメた態度がより一層僕の堪忍袋の緒を怒りという名の炎でジリジリと焦がしていく。
自分の目付きが段々と鋭くなるのを感じた。
そんな事も気付かずHは攻撃を止めた僕に、
『あれっ?もう終わりっすか?大した事ねぇなぁ。』
と、トドメをさした。
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