!戦いで人は成長する!
僕はすぐにKの後頭部に手をやり、意識を確認した。
すると、Kは…声を出さず笑っていた。
心配した自分が情けなくなり、
『テメェ!意識あるならあるって意思表示せぇや!』
と、怒鳴りつけた。
奴は、
『うるせぇ。デカい声出すな。頭に響く。』
そう言うとゆっくり立ち上がった。

僕は肩を貸して館長の前まで連れて行った。
試合を見ていた後輩達も僕らの後に続き館長の前に整列した。

『みんな、よく戦った。お前!前に出ろ!』
僕は言われるがまま前に立った。
すると館長が、
『10人抜きという異例を成し遂げたから約束通り復帰を認めてやる。なんか一言言え。』
と、清々しい表情で命令してきた。
僕は、
『みんな!いろいろとありがとう。お前らが支えてくれたからこそここまで頑張れた。本当にありがとう。俺はこれから第2の人生を進む。だから、今日でお別れだ。みんなでバカして叱られたり、心配かけて怒られたり…あれ?怒られてばっかだな。…まぁ、いいや。俺が言いたいのはお前らの事やたくさんの思い出は決して忘れない。
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