!戦いで人は成長する!
『汚れてもたなぁ。…それより写真撮られただけか?怪我してない?』
そう聞くと、
『うん…危なかったけど大丈夫。』
まだ声も体も震えていた。

時計を見ると夜の11時半を過ぎていた。

『うわっ!もう、こんな時間や!終バスないし、送って行くゎ。確か…この近くやったよなぁ?』
そう確認すると、いきなり座り込んで泣き始めた。
予想外の出来事に僕は慌てて、
『ど、どないしたん?どっか痛いん?大丈夫?』
と、聞き、背中を擦ってあげた。
すると、彼女は、
『違う…アンタ、友達から聞いてたほど悪い人ちゃうかった。逆に凄く良い人やった。チビやけど。』
と、褒めてるのかけなしてるのか分からない事を言ってきた。
僕は呆れながら、
『なんやそれ。そんなんで泣くなや。それにチビって言うな!もう、早よ帰ろう。俺、こっから家まで2時間ぐらい歩かなあかんねんから。』
そう言うと、強引に彼女の手を引っ張って立たせた。
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