！戦いで人は成長する！
そして、足をつかまれたYさんが、
『ごめんなさい。私のせいでこんな事になってしまって…。』
と、泣き出してしまった。
『いや、お前のせいじゃないよ。元々、試合には興味なかったし、ここでのんびりしとくから試合で勝って来いよ。』
僕は後輩達を見送り、その後、近くにあった階段に座り込み試合が終わるのを待った。

長い間、暇な時間を過ごした。
足元にアリの行列ができていたので、一匹一匹つついて遊んだり、階段の段の隙間にあるコケを落ちてる枝でほじったりしていた。綺麗にほじれたコケは階段に芝生のように並べて、その上をアリに歩かせたりして淋しく時間が経つのを待った。
やっと夕方になり、ゾロゾロと試合会場からギャラリーや選手などが出てきた。
そして、後輩達が館長に連れられて僕の元へやってきた。
館長は僕の存在を無視し、後輩達に明日の予定を話し始めた。
館長の長い話が終わると、僕の方を向き、
『お前は明日、朝一で俺の所に来るように。以上。解散。』
と、怒りを抑えてるのが分かった。
それから館長が帰るのを見届けると、後輩達は僕の前に並んだ。
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表紙・目次

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