!戦いで人は成長する!
Yは言われた通り、しがみついてきた。
正直、歩きづらくなったが、自分で言った事なので必死に耐え、道場まで歩ききった。

Yを降ろすと、突然倒れてしまった。
僕が目を覚ますと、道場内に運ばれており、みんなが不安そうに僕を囲んでいた。
最強のライバルKが背中に手をまわし、ゆっくり起こしてくれた。
もう既に夕方6時を回っていた。
Rが泣きながら、
『何処行ってたのよ~。バカ!夜になっても帰ってこないからみんな心配してたんやで!帰ってきたと思ったらアンタは怪我だらけで倒れてるし、Yちゃんは横で泣きじゃくってるしっ!K君が運んでくれたんやから礼言いなさいよ!』
と、親に怒られてるみたいに怒鳴られた。
僕はKに、
『すまんかったな。借りが出来たな。』
と、謝った。
Kは、
『気にするな!大事なパートナーが怪我して倒れてるのにほっとけなかっただけや!』
と、感動しそうな事を言ってくれた。
それからみんなにも詫びた。
『みんな、ほんまにすまんかったな。俺が道に迷ったせいでYにもみんなにも辛い思いさせて。』
と。

こうして、長かった二日間は終わった。
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