！戦いで人は成長する！

YはＲの言葉を真に受け、
『分かった。練習始まったらちゃんと返してよ！』
と、言い残し、道場に入って行った。

Ｒと2人にされた僕は何を言われるか恐くなり、
『じゃ、俺は着替えてくるゎ！』
そう言って立ち上がると、
『ちょっと待ちな！大事な話があるんやから座って。』
と、説教をしようとしてる先生みたいな事を言って、僕のズボンをつかんだ。
僕は、
『ひぃ～！殺されるぅ！』
と、ふざけて座った。
Ｒは冷静に、
『殺したり、説教したりせんから安心しなよ。』
そう言ってきた。

安心出来る空気ではなかったが、僕はＲに、『大事な話ってなんや？Yが引っ越す話はさっき聞いたで？』
と、本題に入った。

すると、Ｒは、
『あの子は本気でアンタが好きやねん！山で遭難した時もアンタ、必死であの子を助けたやろ？普通の男やったら起こしてから一緒に帰るのに、アンタはわざわざ抱き抱えて自分がボロボロになりながらここまで無事あの子を連れて帰ってきたやん！何でそこまでするん？アンタの優しさがいろんな子を傷付けてるんやで？分かってる？』
と、僕が思った通り、説教をしてきた。