ホ ン モ ノ ノ ア イ 。


7月10日、スケジュール表を
ひらいて目にしてみる。

まさかの達樹に最後に
会った日。
あの最後にいわれた
「愛してる」の日だった。
達樹の家の前で泣いたときには
もぅすでに彼女あり。
だったということになる。


呆然と達樹に電話をしていた

プルルル‥プルルル‥

「もしもし。」
「あ、達樹?久しぶり」
「なに?」
「今から少し話がしたい」
「無理。」
「なんで?彼女できたから?」
「なんだ、知ってんだ」
「…‥‥‥‥‥」
「そゆことだから。」
「なにそれ……
ぢゃああの日愛してるって
言ったのなんだったの?
戻りたいって言ったのうそ?
訳わかんないよ。なんで?」
「お前がさっさと
戻って来ないのがいけないんだろ」
「え‥…?」
「そゆことだから、ぢゃあな」

プープープー

なにもいえずに
電話がきられた音が
頭の中に響き渡った。

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