狂おしい程君を愛してるー月下美人ー
よしよし、と頭を撫でる大きな優しい手。
日に日に
澪音に惹かれていく。
これ以上、どこをどう愛したらいいんだろう?
「桜、傷平気やったら
明日デートするか」
想像もしていなかった言葉に驚く。
デートなんて、生まれてこのかたしたこともない。
「えっ…でも、平気なん?」
お客や周りの目。
「大丈夫やから。俺かて人間やねんから、恋愛くらいするっちゅーねん。
まぁもし、誰かに会うてしまったら、その時はその時」
あたしのちっぽけな不安なんて
吹き飛んでしまった。
澪音はあたしが思ってた以上に、あたしのことを想ってくれてる。