狂おしい程君を愛してるー月下美人ー


「……えっ…、やけど…」


言葉がうまく出てこない。


「何も難しいことちゃうやん。
ツレの家転々とするより、
住むとこ安定しとるほうが
楽やろ」




そりゃそうだ。
でも、
あたし


…汚いよ…。





「でも、こんな会ったばかりやのに、そんなん大丈夫なん?」


「それは俺の台詞やったな…。
会ったばかりやけど、
桜さえ良かったら、家に住まへんか?」


「でも…あたし16歳…」


「かまへんよ、捕まるんは俺やし」





笑えないよ…。

なんで澪音はそんな優しいの?
だって、
あたし
…汚いよ…


でも、だから、
澪音に一目惚れしたのかな…。


あたしの五感全てが
澪音なら大丈夫、
澪音が欲しい、
と叫んでる。
< 51 / 223 >

この作品をシェア

pagetop