BLUE
バスケ部
ダンッ・・・ダンッ・・・
体育館にボール特有の音が響き渡り、その中にかすかにバッシュが床と擦れる音がする。
しかしそれも、耳をつんざくような女子の悲鳴に掻き消されていく。
「葵ーっ!」
3Pシュートの位置に立って、葵はしっかりとゴールを見据える。
相手のディフェンスの一瞬の隙を見て放たれたシュートは、綺麗な弧を描いて・・・
「入れーっ!!」
――――――――――――・・・
「いやー。今日の試合は危なかったなー」
「そーだよ!だって瞬先輩があんな所でこけるから・・・」
「しゃーねーよ。人間人生に一度くらいは転ぶさ」
「何かっこつけて綺麗に終わろうとしてるんですか」
「瞬はいっつも試合のいいところでこけるからなー」
「まぁいいじゃないですか。勝ったんですし」