もう一度、あの場所へ ~時間が止まったままの場所~
空という人は、もう一度あたしに『おいで』と言って歩きだした。
もう、ついて行くしかなくて、小走りで、空という人を追いかけた。
周りの黒いマントの人達に、じろじろと見られて歩きずらかったけと、手をギュッと握って
(大丈夫、大丈夫)
と自分に言い聞かせた。
やがて、わいわいと飲んだり、食べたりの楽しい雰囲気の場所を通りすぎ、また大きな石がたくさんある砂利道へと変わった。
あたしの前を歩いていた、空という人は歩くのをやめて、あたしが隣に来たのを確かめてから、また歩きだした。